救わないとみせかけてやっぱり救う?②

教え

前回は「唯除の文」について説明いたしました。

さて、前回の話で「唯除の文」によって「五逆」の人と「正法を誹謗」する人が、救いから除外されていることが分かりましたね。

では、その「五逆」や「正法を誹謗」する人は一体どんな人たちなのでしょうか?

まずは、「五逆」の人から説明していきます。

「五逆」の人とは?

「五逆」の人というのは、「五つのタブーを犯した」人のことです。

「五つのタブー」とは具体的には、以下のような行動を指します。

1.自分の父親を殺す。
2.自分の母親を殺す。
3.悟った人を殺す。
4.仏様の身体を傷つけて出血させる。
5.仏教の教団を破壊して分裂させる。

また、次の行動を指すこともあります。

1.寺を破壊してお経本を焼いたり物を盗む。
2.仏教の教えを非難する。
3.お坊さんの修行を邪魔する。
4.上の五逆全部。
5.因果応報を信じないで好き勝手に悪いことをする。

こうして見ると、確かにタブーとしか言いようがない行為ばかりです。五逆をする人は救われない、というだけの根拠はあるなともいうべきな、とんでもない悪行がラインナップされています。

続いて、「正法を誹謗」する人について説明いたします。

「正法を誹謗」する人とは?

「正法を誹謗」する人とは、仏教の教えを批判したりないがしろにしたりしてこき下ろす人のことです。

今風にいうと”アンチ”が近い概念でしょうか?

今も昔も、あることないことを言って、自分が気に入らないものの名誉をこき下ろそうとする不遜な者たちがいたのでしょうね。

さて、この「正法を誹謗」する人ですが、既に「五逆」の中で似たような概念が出てきています。

2.仏教の教えを非難する。

こう見ると、青色の方の五逆では「正法を誹謗」することも含んでいるように見えます。なぜ、「唯除の文」では五逆だけで済ませずわざわざ重ねて「正法を誹謗」することも述べたのでしょうか。

色々と議論がありますが、詳しく説明したところであんまり得はないので、五逆の中に「正法を誹謗」する行為も含まれていると考えて差し支えありません。こういうことは仏教を研究する学者のお仕事であり、我々初学者の役目ではありません。

「五逆」と「正法を誹謗」する人への救い

前の記事では、最後に「唯除の文」は仏の慈悲であるというようなことを述べたと思います。

なぜ、そのようなことが言えるのかというと、お経に次の言葉があるからです。

仏、阿難および韋提希に告げたまわく、「「下品下生」というは、あるいは衆生ありて、不善業たる五逆・十悪を作る。もろもろの不善を具せるかくのごときの愚人、悪業をもってのゆえに悪道に堕すべし。多劫を経歴して、苦を受くること窮まりなからん。かくのごときの愚人、命終の時に臨みて、善知識の、種種に安慰して、ために妙法を説き、教えて念仏せしむるに遇わん。この人、苦に逼められて念仏するに遑あらず。善友告げて言わく、「汝もし念ずるに能わずは、無量寿仏と称すべし」と。かくのごとく心を至して、声をして絶えざらしめて、十念を具足して南無阿弥陀仏と称せしむ。仏名を称するがゆえに、念念の中において八十億劫の生死の罪を除く。命終の時、金蓮華を見る。猶し日輪のごとくしてその人の前に住す。一念の頃のごとくに、すなわち極楽世界に往生することを得ん。蓮華の中において十二大劫を満てて、蓮華方に開く。観世音・大勢至、大悲の音声をもって、それがために広く諸法実相・除滅罪の法を説く。聞き已りて歓喜す。時に応じてすなわち菩提の心を発す。

https://shinshuseiten.higashihonganji.or.jp/contents.html?id=1&page=121

いきなり難解な長文が出現して混乱されてしまうかもしれませんが、話は簡単です。要するに、この文章は「「五逆」を犯した罪人も念仏を称えれば往生していましたよ」というエピソードおよび物語をブッダさんが話している、というだけです。

ブッダというのはお釈迦様ですね。仏教と呼ばれる宗教の開祖です。これはブッダが阿難及び韋提希にその物語を話している時です。

えっ?阿弥陀仏は「五逆」の人は念仏しても往生させませんって誓ってたよね?どうして?矛盾じゃない?

と思われるでしょうが、これこそが阿弥陀仏の慈悲なのです。

優しすぎる!阿弥陀仏の慈悲!

「五逆」の人は、阿弥陀仏の教えにフォーカスする浄土教系以外の宗派でもタブー視されています。

そのため、「五逆」の人は阿鼻地獄に堕ちて何万年も酷い目に遭い続けるとか色々と言われています。

もはや浄土に往生できるか以前の相当な罪なのです。

例えるなら、まるで平気で人を殺しておきながら警察官になれるか悩んでいるようなものです。

だから、阿弥陀仏は「いけないことなんだよ」と周知するために仮の除外規定を設けたのです。

いったん「五逆」の罪をつくってしまえば他の教えで救われなくなってしまいますからね。

まとめ

今回の話はいかがだったでしょうか?

この記事では、ざっくり次のことを紹介しました。

1.「正法を誹謗」する行為が「五逆」に含まれていること。
2.「五逆」の人でも浄土に往生した事例がある。
3.阿弥陀仏は注意を促すためにわざわざ架空の除外規定を設けた。

阿弥陀仏は慈悲深い方なので、既に罪をつくられた方も念仏すれば必ず往生できるでしょう。

もっと詳しく知りたい方は自分の過去の記事で紹介した出版社で本を頼むか、自分の記事の更新をお待ちください。

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最後まで読んでいただきありがとうございました。

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